第19章 守るもの
「はーぁ。暇だなぁ」
縁側に座って、りんは足をぶらぶらさせていた。
お昼を過ぎても、殺生丸は戻ってこない。
葉月は殺生丸様のお母様の屋敷に行っているし・・。
「・・楓様の家に行こうかなぁ。」
ゴオオオォー・・・
突然、上空から突風が吹いてきた。
「・・ん、りんちゃーん!」
目を開けると、雲母にまたがるかごめと珊瑚が手を振っていた。
「かごめ様!珊瑚様!」
りんはぱぁっと笑顔になった。
雲母は庭に降り立った。
「りんちゃん、久しぶりね!」
「元気か?りん。」
りんはかごめに抱きついた。
二人に会うのは久しぶりだ。
かごめと珊瑚は、りんにとって姉のような存在。