第18章 昔の恋人?
(殺生丸様……)
りんは手をぎゅっと握りしめ、木の陰から殺生丸を見つめた。
「ゴホッゴホゴホゴホッ!」
「おのれ、貴様何故私の邪魔をする!」
殺生丸はぎりっと木賊丸を睨みつけ、再び爆砕牙を振りかざした。
バキバキバキッ!!!
「くっ!」
木賊丸の右腕が吹き飛ぶ。
もう片方の手で、蔓を飛ばした。
「ふっ、どこを狙っておる。」
ふわっと宙に浮いて避ける殺生丸。
しかし、木賊丸はニヤッと微笑んだ。
蔓は、木の陰に隠れていたりんに真っ直ぐ向けられた。
「きゃっ?」
ザンッ!
間一髪で、珊瑚の飛来骨が撃ち抜いた。
「せっしょう、まるさま…」
身体をどうにか起こして、瑠璃が殺生丸に近寄った。
すると、物凄い妖気で木賊丸を睨みつける殺生丸。
瑠璃もその姿に、身震いするほどだった。