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人間と妖怪の恋物語

第17章 小さな光



「りん様っ!!!」


襖を開けて部屋に入ると、布団の中にりんの姿はない。

「りんっ!何処へ行ったのだりん!」

邪見は部屋を見渡した。


「邪見様、微かですか何者かの邪気か…」


葉月は表情を歪ませた。


(りんは何者かに攫われたのじゃ…まずい、殺生丸様にこ、殺されるっ……!!)


ーーー



「……んっ」


りんは、暗闇の中意識を取り戻した。



(あれ…あたし、どうしたんだろ。。葉月?邪見様?)

暗闇の中、ぼうっと目の前に何かが見えてきた。



(あれは…殺生丸様と、あたし…??)


見えるのは、殺生丸と子供を抱いているりんだった。


(あたしと殺生丸様の赤ちゃん…?)


すると、目の前はまた暗闇に包まれ、次に野原が浮かび上がった。


サアアッ……


野原に立つのは、一人の少年。


「やいっ!半妖!!」


(…っ?!)

同い年くらいの人間の子供達に囲まれ、少年目掛けて石を投げつけ始めた。


「化け物め!!近寄るな!」


「人間でも妖怪でもないお前の生きる場所なんてない!!」


少年は、その場にうずくまった。


(……やめて。。そんな事言わないで……)


りんはそんな情景を見て、瞳から涙が零れ落ちた。



「……はっ。。。」


目を覚ますと、知らない場所に倒れていた。

起き上がり辺りを見渡すと、石で囲われた泉に、女性が一人立っている。


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