第17章 小さな光
りんはそっと殺生丸の隣に座り、寄り添った。
「お父様ですよ?」
そう言って、殺生丸の手を自分のお腹に当てた。
「…良いのか。」
殺生丸が聞くと、りんはにっこり笑った。
「はい。殺生丸様との子です。」
嬉しそうにするりんを、殺生丸は見つめた。
ーーー
次の日、葉月が見守る中りんは匙の診察を受けていた。
「りん様、殺生丸様の御子を身籠るという事は、りん様のお身体にかなりの負担をかけるということです。激しい睡魔の原因も懐妊によるものです。」
「はい…覚悟は出来ています。」
迷う事無く答えるりん。
そんなりんの様子に、匙も頷いた。
「分かりました。」
葉月もほっとした表情をした。