第17章 小さな光
部屋に戻ると、りんは殺生丸の前に正座した。
「…りん、お前は懐妊した。」
「えっ……」
風で、蝋燭の火が揺らいだ。
殺生丸はじっとりんの瞳を見つめた。
りんは一度、殺生丸の母親に子供を作るよう言われた時、生まれてくる子供が半妖だということに悩んでいた。
それに、りんの身体は半妖の子を宿すのに耐えられるか分からない。
「本当に…?殺生丸様との、赤ちゃん…」
「……」
殺生丸は目を細めた。
(やはり……)
「……嬉しい。。」
「っ……」
りんはそっと自分のお腹に手を当てた。
とても愛おしそうに微笑む。