第17章 小さな光
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「じゃあ、葉月さん。りんちゃんが目を覚ましたらよろしく伝えて下さい。」
葉月は犬夜叉とかごめを見送りに門に来た。
「はい。わざわざ遠くまでありがとうございました。」
犬夜叉の背に乗ると、二人は屋敷を後にした。
霧が深くなってきた上空で、かごめは先ほどの匙の言葉を思い出していた。
「…りんちゃん、大丈夫かしら。。」
「子供を産むか産まないかは、りんが決める事だ。りんの決めたことに俺たちが口出してもしょーがねえだろ。」
(犬夜叉のお母さんも、自分の命と引き換えに我が子を産んだ……きっと、りんちゃんも。。)
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「……んっ」
日もすっかり沈んだ頃、りんはやっと目を覚ました。
「ふぁっ…よく寝たー。あれ?」
暗い部屋を見てりんは驚いた。
(もうこんな時間?!そんなに寝ちゃってたんだ…)
襖を開けると、邪見が部屋の前で居眠りをしていた。
「邪見様…?」
「…ん〜、ふがっ??お、りん!目を覚ましたか!大丈夫か?!」
邪見は目を覚ますと、すぐにりんの身体を心配した。
「ちょっと眠かっただけだよ?邪見様、なんでこんなところで眠ってたの??」
「そりゃ、お前に何かあったら……い、いや。何でもない!」
「???」