第17章 小さな光
「…………」
りんは茶碗を持ったまま、ぼーっとしていた。
「りん様、食欲がないのですか?」
そんな様子のりんに、葉月が聞いた。
「え…?あ、ううん。そうじゃないんだけど、なんだか眠たくて。」
りんは欠伸をして、目をこすった。
「殺生丸様がお出かけになりましたら、少しお休みしたらどうでしょう。」
「うん…そうする。。」
(どうしたんだろ…昨日はゆっくり寝たはずなのに、すごく眠い…)
朝食を終えると、出かける殺生丸の見送りに出た。
「殺生丸様、いってらっしゃい。。」
トロンとした表情のりんを、殺生丸はじっと見つめた。
「…??どうしたの?」
りんは首を傾げた。
「邪見。お前は今日は残れ。」
「え!何故ですか殺生丸様!!!」
ドォン!!!
殺生丸はそれだけ言うと、上空へと飛び立った。