• テキストサイズ

人間と妖怪の恋物語

第15章 罪を犯す女



紅椿を床に寝かせた。肩から胸にかけての傷口は深く、手当てをしたがまだ微かに瘴気が漏れている。


「この方、この傷だけではなく身体中古傷だらけですね。」

葉月は紅椿の腕や脚を見て言った。


「…何があったんだろう…」


ギシ…


「あ、殺生丸様お出掛けで?!」


殺生丸は紅椿をじっと見つめると何も言わずに外へ出た。


「邪見もお供いたします。」


「ここに残れ、邪見。」


そう言って殺生丸は飛び立って行った。


「ああ…また置いてけぼり…」

邪見はふにゃふにゃと座り込んだ。

「邪見様、水を汲んできてください!」

「ええーい!どこの馬の骨ともわからぬ奴をなんで看病せねばならんのだー!!!」



/ 281ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp