第15章 罪を犯す女
屋敷に戻り、りんは部屋で夕飯を食べていた。
しかし全く箸が進まず、ずっと紅椿のことを考えていた。
どうしても、神楽と重ねて見てしまう。
あの傷じゃ、身体を動かすこともやっとなはず…
やっぱり、放っては置けない…
「りんさま?」
りんは立ち上がると、殺生丸の部屋へと向かった。
「殺生丸さまっ!」
「こらりん、騒がしいぞ何事じゃ!」
りんは邪見を無視して殺生丸の前に向かった。
「やっぱり紅椿さんのこと放ってはおけません!探しに行ってきます!」
殺生丸は黙ったまま、必死に訴えてくるりんを見つめた。
りんはそう伝えると、殺生丸の返事を待たないまま、阿吽にまたがり飛び立った。
「邪見。」
(やっぱりわしが着いて行くのか…)
「はい、りんを追います。」
邪見はしぶしぶりんの後を追った。
紅椿さん…
無事でいて…!