第15章 罪を犯す女
「….起き上がるのも、やっとなんでしょ?」
りんは紅椿を見つめた。
「……殺すには絶好だね。」
紅椿はどうにか立ち上がった。
「だめですよ!その身体じゃ無理です!」
「助けてくれたことは礼を言うよ。でもお前、長生きしたかったらやすやすと妖怪に関わるんじゃないよ。」
そういって、瘴気の毒を漏らしながらフラフラと森の中へ消えていった。
殺生丸は黙って消えていく紅椿を見つめながら、神楽のことを思い出した。
「なんなんじゃあいつは。あの傷ではそう長くもたんぞ。」
「….…」
仕方なく、りんは殺生丸と共に屋敷に戻った。