• テキストサイズ

人間と妖怪の恋物語

第14章 あなたとの未来を。


ご母堂の屋敷にりんは降り立った。


「あの…葉月達は……」


「心配するな。すぐに目を覚ます。」

りんは俯きながらご母堂の後に着いていった。


「お前、前もこの屋敷で会ったな?」

ご母堂は椅子に腰掛けてりんに尋ねる。

「はい…冥道残月破のことを教わりに来た時に…」

「……あの時、殺生丸が連れていた子供か。人間の成長とは随分早いものだな。」

殺生丸同様、冷たい雰囲気を放つご母堂にりんは身体が震えた。


「あの屋敷で殺生丸と暮らしているのか?」

「あ…えっと、はい……」


「お前、殺生丸の何なのだ?」


ご母堂の言葉に、りんは止まった。


殺生丸さまのなに……

共に暮らし、夜の契りも交わした。

夫婦のような生活を送っているが、りんは殺生丸の妻ではない。

私たちの、関係……?


何も言わないりんに、ご母堂が口を開いた。


「まぁよい。殺生丸には我が一族の血を残してもらわねばならん。私が殺生丸の嫁をいつくか用意したのだ。」


「えっ……?」

ご母堂の言葉にりんは目を見開いた。

「…しかし、そなたのような存在がいるのならば良い。はよう子を設けるのだ。」


「ええっ??!」





/ 281ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp