第14章 あなたとの未来を。
スッ…
いきなり、殺生丸がりんの肩に手を伸ばし、自分の方へ引き寄せた。
「っ……」
りんは、心臓がドクンと跳ねた。
そっと、自分の手を肩に乗る殺生丸の手に添えた。
りんは心から幸せだった。
大好きな殺生丸と、こうして寄り添い月を眺めることが出来るなんて。
いつまでも、こうして二人生きていきたい。
そんなりんの反面、殺生丸は浮かない顔で考え込んでいた。
あの母の事だ。
面倒なことにならなければいいが…。
りん以外の女などに興味を持てる筈がない。
殺生丸は、ぎゅっとりんを抱き寄せて、そのまま部屋へと運んでいった。
二人の甘い時が、流れていく。