第14章 あなたとの未来を。
「りんさま、殺生丸さまのお部屋へ行かなくてもよろしいのですか?」
葉月がりんに聞いた。
「うん…邪見さまが言ってたし…殺生丸さま何かあったのかな?」
りんは殺生丸の部屋に行かずに、夜を迎えた。
湯浴みをして、部屋で髪を樋ていると襖が開いた。
「殺生丸さま!」
殺生丸が部屋に入って来た。
りんは立ち上がり、殺生丸に駆け寄った。
「どうしたの?」
りんは殺生丸を見上げた。
いつもより、難しそうな表情をしてる…?
「何がだ?」
しかし、殺生丸は何も言おうとはしなかった。
「ううん、何でもない。ねぇ、一緒に月を見よう」
りんは殺生丸の手を取って縁側に出た。
雲の隙間から月の光が漏れている。
「あー、雲で見えないや。」
りんは残念そうに言った。