第12章 教えて?
「….はぁっ……」
唇が離れて、りんは殺生丸を見上げる。
目はトロンと充血していて、頬は赤く色付いている。
とても切なそうな瞳で、殺生丸を見つめた。
「……やめないで…」
消えそうな声で、りんが言った。
殺生丸は、いつもと様子が違うりんに気が付いた。
「……どうした。」
りんの頬をそっと撫でる。
「……殺生丸さま、りんを
殺生丸さまのものにして下さい。」
「………」
りんの言葉に、頬を撫でる手が止まった。
「でも、ね…りん、分からないから…だから、殺生丸さまが…教えて?」
ドクン……