第11章 大好き
りんは、殺生丸の隣にちょこんと座った。
「このお屋敷、すごく広くてりん迷っちゃいそう。」
りんは殺生丸の肩に寄りかかった。
殺生丸はりんを見降ろした。
胸まで伸びる長い髪、細いが女性らしい丸みを帯びているりんの身体。
もう、自分と旅をしていた頃の幼い少女ではない。大人の女に、りんは成長していた。
そんなりんをやっと迎えることが出来た。
殺生丸は、そっとりんの頬に手を添えた。
「殺生丸さま…….?」
りんは殺生丸を見上げた。
美しい殺生丸が、切なそうにこっちを見つめている。
りんはそんな殺生丸に心臓が跳ねた。
「……」
りんも殺生丸の着物をそっと握った。
「………んっ」
お互いの唇が重なる。