第11章 大好き
ギィ……
すると、門が開いた。
「…わっ??」
りんは勝手に開いた門に驚いた。
中はとても広く、その先には大きな屋敷が見える。
「…さま〜!殺生丸さま〜!!!」
中から、邪見がバタバタと走って来た。
「あ、邪見さま!!」
りんは邪見を見つけると嬉しそうに微笑んだ。
「おお、りん。来たか!」
殺生丸は、門の中へと入って行った。
「あ、殺生丸さま?」
「ほら、お前もとっとと入れ!」
邪見に言われて、りんも門の中へと入って行った。
屋敷の前には、数人の人が待っていた。
「お帰りなさいませ。殺生丸さま。」
殺生丸と同じように、人の姿をした妖怪だった。
その人たちは、りんを見るとお辞儀をした。
「え…あっ…」
りんも慌ててお辞儀する。
ここは何処なの??
「りんを部屋に案内しろ。」
殺生丸が言うと、一人の妖怪がりんの前に来た。
「葉月と申します。お部屋へご案内致します。」
「え…あ、はい。」
りんは取り敢えず葉月と名乗る女の人について行った。