第9章 選択の時
「飛来骨!!!」
ザザザッ!!!
キリリ…
パァン!!!
「グアアアアッ……!!!」
巨大な蜘蛛の妖怪が倒れた。
「…いやはや、お見事!」
村人が蜘蛛の周りに集まった。
「もう大丈夫です。」
珊瑚が飛来骨を担いで言った。
「ありがとうございます。この大蜘蛛にはとても困っておりました。まさかこんなに美しい方お二人がここまでお強いとは。」
村長は、珊瑚とりんを見て言った。
「いえ、また何かありましたら呼んでください。」
報酬をたんまり貰うと、珊瑚とりんは村を後にした。
「りん、お疲れ。助かったよ。」
「いいえ。珊瑚さまはやっぱりすごいです!」
「りんもかなり上達したよ。もう立派な退治屋だ。さぁ、早く帰ろう。」
大きな荷車を押しながら二人は楓の村へと急いだ。