第15章 目覚めの予兆
ただならぬ変化を感じた私は、姉さんを探し始めた。その変化は六兄弟も気づいたようだった。その頃には月はもう、紅かった…
貴『レイジさん…入ってもいいですか?』コンコン
レ「入りなさい。どうしたのですか?」
貴『姉は、多分今、危ない状況にあると思います…だから、私もたぶん…違う人格がはいってくると思います。多分それは…カールハインツの妹のフローラだと思います。そこでお願いがあります。私がどんな行動に出ようと絶対に止めないでください』
レ「わかりました。その前に血を吸わせて下さい。安心しなさい…ただ本当にその血が流れているのか確認するだけです。」カプッ
貴『どうぞ…んっ…』
レ「叔母上の味ですね…前よりも甘く熱を持っている…」
貴『うっ…はぁっ…痛い…』
急に、首にある十字の烙印に激しい痛みを感じた…
(ヤバイ…烙印が消える…)
そう思った瞬間、意識がとび別の誰かが入ってきた
貴(フローラ)『この世界に来るのは、何年ぶりでしょうか…とても、懐かしい…』
レ「叔母上…お久しぶりです」
貴(フ)『レイジ君ね…大きくなって…そんなに時間がたってしまったのね。』微笑
レ「何故、小森レイの身体に?」
貴(フ)『貴方も感じたでしょ?コーデリアの魂を…それを消すために現世のこの子に乗り移ったの…この眼帯も必要ないわね』パサッ
叔母上は、眼帯をとり綺麗なオッドアイを見せた。そこからは、とてつもない魔力を感じた。
ア「おい!!レイジ!!アイツがいるのは、なんでだ?」
貴(フ)『その声…アヤト君?』
ア「眼帯?どうしたんだよ…コイツ」
レ「アヤト、今この身体にいるのは小森レイではなく、父上の妹君のフローラです。」
貴(フ)「覚えてるかしら?まず、コーデリアが生き返った理由…それは、カールハインツに復讐するためだと思うわ。その手助けをしたのは…」
シュ「リヒターだ…アイツもこの屋敷内に居てあの女と楽しんでる…」
レ「叔父上も来ていたのですか…」
貴(フ)『私も1度眠るわ…レイが起きたら言ってくれる?‘’コーデリア達に近づいて、空手をかまして欲しい‘’って』
レ「わかりました」
貴(フ)『お願いね〜』
貴『ん…?レイジさん?何が起こったんですか?』
レ「貴方には、今別の誰かがいます」