第4章 レイの記憶
そのまま、私は彼の腕の中で寝てしまった。
ユ(どうしよう…今までもこんなふうに風邪を引いてたけど、こんなに苦しくしているレイは、見たことない)
「スバルくん私も学校休むってレイジさんに伝えておいて」
ス「分かった」
貴『頭がっ…』
ユ「もう、学校に行っていいよ!!私がやっとくから」
(頭にダメージ行かないように冷やしておかなきゃ…)
ス「分かった。」
(アイツ、いつからリボンしてないんだ?車で聞くか…)
車内
ス「レイジ。ユイも学校休むってさ」
レ「分かりました。」
ス「なぁ、あいつのリボン持ってねーか?」
レ「いえ、持ってませんね」
ス「そうか」
ア「あぁ?チチナシと眼帯学校来ねーのか!?ふざけやがって!!」
ス「アヤトもリボン持ってねーか?」
ア「んなモン持ってる訳ねーだろ!!」
ス「シュウとカナトとライトは?」
シュ「持ってない…」
カ「持ってませんよ…ねぇ、テディ?」
ラ「残念だけど僕も持ってないだよね〜」
?(持ってても言うわけねーだろ)
レ(昨日の薬の作用がレイさんには異なった作用が出てきたのでしょうか…)
屋敷
レイside
自分でも、分かってたつもりだった…新月の日には体調不良になる事を…小さい頃から付き合ってきたこの体と…昨日の紅茶を飲んでから、今まで出たことのない症状が出始めようとしてる…誰かの記憶がわたしの脳に流れ込んでくる…出てくるのは女の人と男の人の2人だけ…私にも心当たりの無い2人…一体誰なの…?
ユイside
どうしよう…こんなに苦しそうにしてるレイは、初めて見る…小さい頃から新月になると体調不良になる事を知ってたけど…今回はいつもと違う…何かがおかしい…
貴『うわぁぁぁぁっ!!頭が痛いっ!!裂けるっ!!お姉ちゃんッ!!お姉ちゃんッ!!どこにいるのッ!?私を独りにしないでッ!!』
ユ「レイっ!!私はここにいるよッ!!レイを独りにしないよッ!!」
私は、レイに温もりを伝えようと精一杯抱きしめた。それが伝わったのかレイは泣き叫ぶのをやめた
貴『はあっ!…はあっ…ごめんなさい…姉さま…』
ユ「大丈夫…明日までの辛抱だよ…頑張って…」
(本当は、そんなこと全然思ってない自分の無責任な言動がレイを苦しめているだけなのに)
そう思った私は、いつの間にか眠ってしまった…