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二重人格少女【ディアボリックラヴァーズ】

第25章 無神 ユーマ


ユイが連れてこられた場所は、小さな菜園だった

ユ「わぁ〜、すごいっ!」

ユー「しっ!!もう、収穫できそうだな」

ユ「あの…ここって…」

ユー「オレの畑だ。ほーらさっさと手伝ぇ」
ユーマは、持っていたザルをユイに放り投げた。トマトを植えている所に行って、トマトを収穫すると

ユー「おーはっはっ!!いい感じだ」

貴『ユーマ兄!!』

ユ「レイ?どうしたの?」

貴『ユーマ兄…さっきは、私の早とちりのせいで…ごめんなさいっ!!』

ユー「わかってくれたか。じゃあ、なんか罰としてやってもらうか」

貴『ユーマ兄の気が済むまでやるよ!!』

ユー「じゃあ、野菜。収穫するの手伝ってくれるか?」

貴『そんなことで、いいなら!!』

ユ「おいしそうだね…!!」

ユー「ったりめーだろ!!オレが作ってんだから」

ユ「どうして、野菜を育てているの?」

ユー「そりゃあ、お前。突然飯がなくなってもこれがありゃ生きていけるだろーが」

貴『ふふ。ユーマ兄って豪快そうに見えて、実は計画性あるよね〜』

ユー「うるせっ!!実はが余計なんだよ!!」

ユ「でも、ヴァンパイアって食べなくても大丈夫なんじゃ…」

貴(ヴァンパイア?お兄ちゃん達ヴァンパイアなんだ…じゃあ、なんで、血を吸わないんだろ…?)

ユー「まぁな、飢えで死ぬ事はねぇ。でも、オレは食うのが好きなんだよ…」

貴『いっつも、コウ兄と夕食でケンカしてるもんね!!』

ユー「コウは食べすぎなんだよ!!まぁ、育てんのも嫌いじゃないし、元人間だしな」

ユ「えっ!?人間…だったの?」

ユー「あぁ、オレ達兄弟全員な」

ユ「そうなんだ…」

貴『ねぇ、ユーマ兄?この辺取っていい?』

ユ「レイ!!それ雑草じゃないよね?取っちゃうの?」

ユー「いや、それでいいんだ。ジャマな芽はつまねーと実がでかくなんねーんだ。人間も同じだろ…」

ユ「えっ…!?」

ユー「ほら、手ぇ動かせよ」

ユ「あぁ、うん。けど、こんなに沢山大変じゃない?」

ユー「ちまちま作ったってしょうがねーだろ。1個、2個だと膨れねぇし。まっ、トマト1個でもスラムうろついてた時は、喜んで食らいついただろーけどな」

貴『スラム?』

ユー「ルキ達に会うまでは、そーゆーとこで暮らしてたんだ。まっ、あんまいい記憶じゃねぇ…あの頃の仲間は、殺されちまったしな…」

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