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血の争い【黒子のバスケ】

第6章 頭首


砂煙が立つ。だが、白銀は立っていた。あれだけの威力を受けた者は立てはないはずだった。だが、白銀は立っている。その様子から結紀は驚く様子もない。

ボキボキっと首を鳴らす白銀。白銀の表情は、どこか楽しそうだった。結紀の攻撃は全く効いていない様子だ。そして、すぐに白銀は右足に力を入れて地面を蹴る。

結紀との距離を縮める。白銀の速さは紫原以上と言ってもおかしくはない。白銀がいつ振り上げたか分からない大鎌を再び降り下げようとする。あまりにも速いのか大鎌の刃が全く見えない。

感覚のみで結紀は大鎌を避ける。ビリビリと服が裂ける音が耳に入ってきた。1秒でも反応が遅れてたら、恐らく結紀はあの大鎌で殺されていただろう。

大鎌の威力に息を呑み込む結紀。幸いなことに、フードを斬られることはなかった。フードを斬られてしまっては終わってしまう。

「お前の魂、さっさとよこせよ。うまそうじゃねぇか。」

「…我の魂が目的か。」

「そうだ!お前の魂を喰らえば、俺はもっと強くなる!」

どうやら、白銀は結紀の魂が目的みたいだ。いや、死神の活動を考えれば魂を貰う事が目的なのだ。噂によれば、戦争自体は興味みないのだ。ただ、魂が貰えればいいのだから…ということだ。

「…悪いけど、渡す気は全くないね!」

「上等だ!」

再び、結紀と白銀がぶつかり合う。その時、結紀は気配のみで、彰、緑間、高尾の様子を伺うのだ。それぞれ、やはり苦戦はしているようにも感じられる。先に戦闘を行なっていた彰に関しては動きが鈍くなっていた。
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