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血の争い【黒子のバスケ】

第6章 頭首


「バカめ、紫原の相手はオレなのだよ。」

「邪魔するなし〜!」

緑間が放った矢は紫原に当たることはなかった。いや、緑間はわざと外したのだ。結紀から視線を外す為だ。そして、緑間と紫原の戦闘が始まった。彰が岡村の前に立ち静かに言った。

「…君の相手は僕だよ。ゴリラさん。」

「ゴリラじゃないわい!」

相当、呼び名に不満がある様子の岡村。だが、岡村の実力は彰も知っている。油断はできない。そして、弓を構える高尾は根武谷の前に立つ。笑顔のまま言った。

「…そんじゃあ、オレらも始めようぜ〜。」

「こい!鳥族!」

根武谷は、バキバキと手を鳴らしては拳を構える。白銀は、何度も結紀に斬り込む。大鎌だから隙ぐらいは出来るはずなのにそれが全くない様子だった。それだけ、白銀の実力は高いと分かる。

だが、その連続斬りを次々と避ける結紀だ。白銀は、この戦闘がいかにも楽しそうなのか、笑顔のまま結紀に斬っているのだ。

「おらおら!どうしたっ!!」

「…ホント、会いたくなかったよ。」

「俺はお前に、会いたくてしかたなかったぜ!!」

白銀は大鎌を振り上げては勢いよく降り下げる。大鎌は地面に突き刺さり、その辺りに地割れが起きた。それだけ威力が強く、もし当たってたらどうなってたのだろうか…と誰もが思うはずだ。

だが、その数秒で結紀は白銀との距離を一気に縮める。そして、白銀の腹部に向かって右脚で蹴りを入れる。その感触から、結紀自身で入った…と思った。その瞬間、白銀は後ろへと吹き飛ばされる。ドガーン!っ大きな音が鳴り響く。
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