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血の争い【黒子のバスケ】

第5章 同盟


昴輝は睨み付けるように高尾を見ていたのだった。相当、ムカついたのかもしれない。だが、彰があることを心配し始めた。その心配事とは…。

「ねぇ、結紀の活動が制限されない?」

「…。」

そう彰の言った通り、結紀の活動は制限させる。結紀の正体をバレてはいけない。同盟を組むとなったら、吸血鬼族の領土に出入りする鳥族が増え、これまで以上の警戒が必要となる。

彰の指摘に黙ってしまう結紀だった。100%、正体がバレないという保証はないのだから。それで結紀は黙ってしまう理由だ。昴輝は溜息を1つ溢して言った。

「…表向きは俺が頭首で何とかするが、結紀は俺と彰の傍から離れるな。守ってやるからよ。」

「…分かったよ、ありがとうね。2人共…。」

結紀自身でもこの先、何が起こるのか予想にも付かないため、不安に感じることは隠していたのだった。

一方で、高尾は鳥族の領土に戻り早速、頭首である日向に"同盟"の話をする。勿論、日向だけだなく緑間、伊月、そして桜井もいた。"同盟"という言葉に、驚きを隠せない全員。やがて、日向が高尾に怒鳴りつける。

「何、勝手に"同盟"の話をしてんだ?ゴラァ!!」

「す、すみません!」

日向のクラッチタイムで頭をペコペコと下げてしまう高尾。クラッチタイムの日向は物凄く怖いと鳥族の中でもよく言われる。でも桜井があることを思いだし、オドオドとしながらも日向がに言う。

「あ、あの…もしかしたら、フードを被っている吸血鬼の正体が分かるんじゃないですか?割り込んで、すみません!すみません!」
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