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血の争い【黒子のバスケ】

第9章 記録と繁栄


「そういや、気になったんだが…お前達って、子孫どうやって繋げてるんだ?」

伊月の一言に、結紀や昴輝の動きが固まる。お茶を飲んでいた日向が思わず吹いてしまう。伊月の意外な言葉で、その会議室の空気まですら固まってしまう。

「ぷっ、あははは!!伊月さん、おもしれぇ~。」

固まった空気を打ち破ったのは、高尾の笑い声だった。最初に質問した伊月自身は、マズい質問だったのか……とばかりの後悔をしていた。

「逆に、吸血鬼族がどんな風に子孫繁栄してきたと思う?」

結紀が微笑みながら、伊月達に問い掛ける。伊月達は、お互いの顔を見ては、今まで伝わってきたことを結紀達に説明をする。

鳥族でも、吸血鬼族が人間族の女性達を連れ去り子孫を残した。それを聞いた結紀達はとくに表情を変えることなかった。

まぁ……そうだろうな……と呟くように昴輝が言った。とくに、否定もする気はなかったようだ。寧ろ、肯定しているようにも思える。

「かなり昔の話だな。けど、結局は失敗してる。」

「さらっと、肯定している上に真顔で話しているのだよ……。」

そう、完全に肯定した。それも昴輝は真顔で伝えてしまっている。

「……あ、あの……失敗ってなんでですか?」

桜井が昴輝に質問をする。そうだな…と昴輝は呟きながら天井を見上げる。まるで、思い出すかのような仕草だ。

「まず、人間から吸血鬼に変えなきゃならない。それには、吸血鬼の大量の血を飲まないといけないが……吸血鬼の力が強力すぎて、耐えることができずに死んで逝った。」
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