第15章 Ⓡ◆Boy meets Boy!(神田)
避妊具を取り付けた神田自身にも、充分に興奮剤と呼ばれた薬を浸らせる。
そんなものを挿れられればどうなるか、想像すれば多少の怖さもあったが、優しく抱く腕に身を預けていれば安心できた。
(私の媚薬はユウ自身だ…対処法なんてないな、これじゃ…)
「力抜いてろ」
「…ん」
せめてもの抵抗にと、枕に顔を押し付けて声を抑える。
蕩けきった体は力が入らない。
神田の手に支えられた腰だけが無防備に晒されて、羞恥を感じずにはいられなかった。
ぬるりと後蕾の入り口を掠める熱。
初めて抱かれたあの日のように、神田の熱はゆっくりと雪の中へ押し挿ってきた。
「ん"…っ」
「息吐け。ゆっくり」
「ぅ…は…っ」
不思議な感覚だった。
指とも玩具ともまるで違う形と質量のものが、ゆっくりとだが容赦なく雪の体を貫いていく。
薬の影響で蕩けたそこは、ししどに濡らした熱の挿入を許した。
痛みはない。
しかし不慣れな圧迫感はある。
「大丈夫だ、痛くないだろ」
「ふ、く…ぅ」
なのに優しい声で囁かれれば、自然と体に熱が伝染する。
ず、と中を擦り奥まで押し切る神田の熱。
玩具で一度奥まで掻き乱されていた所為か、女の処女を捧げた時のような痛みは一切なかった。
「ふ……これで、全部。わかるか?」
「っ…入…?」
「ああ。お前の中、狭くて柔くて温かい。…女の時と何も変わんねぇな」
「ぁ…っ撫で、な…っ」
神田はそうでも雪は違う。
腹部を優しく撫でられれば、ぞわぞわと肌が粟立ち否応無しに繋がった熱を意識させられてしまう。
「大丈夫だ、前はまだ触んねぇよ。キツいだろ」
「(そういう意味じゃなくてッ)違…あッ!?」
「だから此方でつき合え」
ぐっと神田の手が両股を持ち上げると、うつ伏せにシーツに埋もれていた雪の体を易々と背後から抱き上げた。
ずく、と深く貫かれる腹部の熱に溜まらず仰け反る。
「ぁ、あっは…ッひぅッそ、れ深ッ」
立て続けに体を下から揺さ振られる。
縋るものもなく貫かれるままに熱を受け止める他なく、快感は容赦なく雪を責め立てた。