第4章 〜一味との時間 2日目〜
路地の奥に着くと、男が3人いて、何かを囲むように立っている。
よーく目を凝らして見ると、そこには小さな子猫と母親とおぼしき猫がいた。
しかし、母親の猫はグッタリとしていて動かない。
それもそのはず、何故ならその母猫は……………頭部がなくなっていたからだ。
近くを見ると子猫の側に母猫の頭部とおぼしき物体が、無造作に転がっている。
エ「ねぇ」
男達は今まで私の存在に気づいていなかったようで、後ろに人が居ることにビックリしていた。
エ「何?それ」
男「あぁ?」
男達のうちの一人が私にガンを飛ばしながら近づいてくる。
エ「それは何かって聞いたの」
男「お前みたいなガキには関係な………」
近くまで来て、私の顔がしっかりと確認できる位置まで来ると、男の態度が変わった。
男「へぇ、結構可愛いじゃん。俺達が何してるか知りたいの?」
エ「えぇ」
男「なら、教えてあげるよ」
もう一人の男がニヤニヤ得意気になって言う。
男「ここに猫がいるだろ」
エ「えぇ、そうね。隣の母猫は何があったの?」
男「知りたい?俺達がコイツで頭を吹き飛ばしたんだよ!!」
言って、手に持っていた銃を見せびらかす。
そしてその銃をそのまま子猫の眉間に向ける。
エ「っ!!!」
男が何をしようとしているのかを理解した途端、体が動いていた。
男達の間をすり抜け、子猫に向かって手を伸ばす。
エ(間に合え………!!)