第4章 〜一味との時間 2日目〜
一人の旅を始めて、もう半年と二ヶ月がたった。
どうやら春島の気候に入ったらしく、最近はポカポカと温かい。
しかし何故だろうか、春島の気候区域に入ったあたりからどうも目が痒く、くしゃみと鼻水が止まらないのだ。
くしゃみと鼻水の原因は風邪ではないのかと疑ったが、咳は出ないし体調も悪くない。
一体何が原因なのだろうか?
エ「は、はっくしっ!!」
ズズズッと鼻を啜る。
エ「あー、鼻ムズムズするーー」
島に着くと、私と同じような症状の人がちらほらと伺える。
通りがかりの人に聞いてみた。
エ「あの、ずみまぜん、
この島の気候に入ってから目の痒みと鼻水が止まらないんでずが、この症状にづいて何かご存知ではないでじょうが?」
人「あぁ、それは花粉症だね。
たまに要るんだよ、君よその人でしょ?
この島の温かい気候を利用した植物が、ある一定の期間中花粉を大量に飛ばすんだ。
で、その花粉と相性が悪いと花粉症という形でアレルギー反応を起こすのさ」
エ「ぞうなんでずか……」
人「まぁ個人差はあるけど、君は酷いね。
相当相性が悪いのかな?
花粉を飛ばす植物は数える程度しかないから、どれと相性が悪いのかわかったら、その植物にはあまり近寄らない方がいいよ」
エ「ご親切にありがとうございまず…」
人「あと、花粉症は治る薬はないけど、アレルギー反応を抑える薬はあるから試してみるといいんじゃないかな。
それじゃ、お大事に」
エ「いえ、本当にありがとうございまじだ」
彼はそれだけ言い残すとスタスタと歩き去って行った。