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ルフィとの恋

第4章 〜一味との時間 2日目〜


ゴトンッ、と小舟に何かが落ちた音がしてその方を見やると、
小舟の縁に引っ掛かるくらい大きなサイズの釣り針のような形をしたフックが乗っていた。


フックにはロープが結ばれていて、そのロープを辿れば海兵が数人で握りしめていた。




エ「……何?これ」




言ってフックをつつく。


瞬間、身体から一気に力が抜けた。



いや、比喩などではなく力が奪い取られたかのような気さえした。


数歩下がりフックと距離を取る。




エ「何、これ」




睨み付けながらもう一度聞く。




中「見るのは初めてか?それは海楼石だ、能力者の力を奪う」

エ「海楼石……これが」




海楼石と言うものは聞いたことがあっただけで、見るのも実際に触れるのも初めてだ。


しかし、これを外すのは少々厄介かもしれない。



そう考えていると突然ガクンッという衝撃にみまわれた。


海兵達がロープを引いたせいでフックが引っ掛かり、小舟ごと引き寄せられたのだ。




エ「ちょっと、気を付けてよ」

中「これは失礼、これでも気を付けているのだがね」




この野郎、と私が心の中で思ったことは言うまでもないだろう。




エ「あー、いちいちめんどくさいなぁ」




フックの根元近くから海兵達が掴んでいるところまでのロープを凍らせて引き千切る。


そのまま凍ったロープを掴み、小舟の縁に引っ掻けてあるフックを器用に外す。


外したらそれを丸ごと海にドボンッと捨てる。
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