第4章 〜一味との時間 2日目〜
船から小舟にぴょんと飛び移る。
甲板に並んでみんなで見送ってくれた。
エ「みんなありがとう」
シ「寂しくなるが、頑張れよ!」
エ「うん、今までお世話になりました」
深く頭を下げて礼を述べる。
顔を上げ、笑顔で腕ごと手を振る。
エ「またどこかで!!それまで私のこと、忘れないでね!!」
シ「あぁ、忘れねェよ」
能力を使い進みたい方向に合わせて波を動かす。
シャンクス達が見えなくなるまで手を振り続け、見えなくなると振っていた腕がだらんと下がる。
エ「一人、かぁ……」
目線を船首に向け前方を確認する。
辺り一面海で、世界に私以外誰もいないかのような錯覚を起こさせる。
今私は街に向かって進んでいる。
その街は森と隣接していて珍しい果物や植物などが豊富に採れる、とても綺麗な街らしい。
そこに着くのが今一番の目的だ。
しばらく航海していると前方に島影が見えてくる。
エ「おぉ、やっと見えてきた。目的の島」
双眼鏡片手に水を飲む。
そろそろ能力を使っているのもあってか疲れてきていたところだ。
エ「ふぅ、やっとゆっくり休めるよ……」
んーーっ、と船の上で伸びをし、段々と近付く街に降りるため荷物をまとめ始めた。