第4章 〜一味との時間 2日目〜
3年と数ヶ月が経ち、8歳だった私は12歳になった。
今では能力の性質を理解し、ほぼ使いこなすことが出来るまでになった。
シ「エミリ、大きくなったなぁ。今いくつになった?」
エ「12」
シ「もう12か、早いもんだな」
皿を洗いながらシャンクスの問いに答える。
エ「というかシャン兄、それこの前も聞かなかったっけ?」
シ「そうだっけか?まぁいいじゃないか」
皿をすべて洗い終わり、今度は洗濯に移る。
シャン兄は私を「仲間」にしたわけではない。
「友達」になったのだ。
だからシャン兄は私に戦い方を教えようともしないし、教えてもくれない。
他のみんなも同じだし、口では言われていないが私もそれを理解しているつもりだ。
ただ、あまり居心地は良くなかった。
男ばかりの船に女、しかも子供。
自分だけ違うと言われている気がしていた。
本当はシャン兄達がそんなこと思ってないことも、かつての海賊のように私を見ていないこともわかっていた。
でも怖かったのだ。
そもそもシャン兄は自分の船に子供を乗せたがらない。
まして金槌の能力者なんて、足を引っ張るだけの重りにしかならない。
でも、シャン兄は助けたのは俺だ、どうするかは俺が決める。お前が一人で暮らせるようになるまで俺たちが面倒を見る。といって聞かないのだ。
友達ができたことも、友達になってくれたこともすごく嬉しかった。
みんなすごく優しいし、信用もできる。