第4章 〜一味との時間 2日目〜
海軍と口にした瞬間、彼らの顔が苦虫を噛み潰したような表情へと変わった。
シ「海軍に?」
コクコクと頷いて答える。
エ「私が乗り合わせてしまった海軍の軍艦には、もはや海兵とは言えないような中将が乗っていました。
私がこの実を食べたのはついさっきのことなんです。
その中将はこのミズミズの実を海賊に売る取引をしていました。
ですが、私があの実を食べてしまって……」
そこまで言って黙り込む。
こんな面倒なガキ、いくら彼らだって捨てるに違いない。
シ「そうか………ベン、エミリに部屋を用意してやってくれ」
ベ「はいよお頭」
エ「……………?」
開いた口がふさがらなかった。
その場にポカンと突っ立っている私をシャンクスがひょいっと抱き上げる。
エ「!?っ!!?」
シ「しばらくお前をこの船に乗せることにした。まぁ仲良くやろうぜ!」
話が急展開すぎてついていくのに精一杯だ。
なんだか話がよく理解できないうちに、私は再び海賊の仲間になったのだった。
エ「シャン兄〜、あれ?シャン兄〜〜、どこ?」
ベ「ん?どうしたエミリ」
エ「あ、ベックマン、シャン兄知らない?」
ベ「あー、お頭なら自分の部屋にいるぞ」
エ「ありがと!!」
そう言ってしゅたたたーーっと駆けていく。