第4章 〜一味との時間 2日目〜
エ「あ、ぁ゙………」
そのとき、私の中で何かが壊れるような音がした。
次の瞬間、私を中心に爆発が起こり中将もろとも部屋を吹き飛ばした。
辺りを見回すと、部屋は完全に爆風で吹き飛び随分風通しが良くなっていた。
所々に氷の柱のようなものが床から生えている。
エ(まさか、今の……私が?)
腹部の傷を押さえながらよろよろと立ち上がる。
私が一歩踏み出すと、それに合わせて踏んだところだけ床が凍る。
よく見ると私の周りには冷気が漂っている。
中「お、おい…!!あいつは危険だ、直ちに射殺しろ!!!」
海「よろしいんですか!?」
中「あいつは能力者だ、その上能力爆発を起こしている…」
海「の、能力爆発を…!?」
中「あぁ、今のあいつは何をしでかすかわからない。下手したら軍艦なんざ簡単に沈めることができるだろう……あいつが何か行動を起こす前に射殺しろ!!」
能力爆発とは、能力者の精神や肉体が追い詰められたときに自己防衛本能が働き、
自分の中に眠る本当の力がうまく制御出来なくなり、結果暴発という形で自分を守る現象のことだ。
能力爆発を起こすと少しの感情の変化で凄まじい力が無意識に発動される為、
本人にその気がなくてもに大惨事になる場合がほとんどだ。
海兵達は戸惑いながらも私に銃を向けて囲むように移動する。
海「動くな!!」
エ「ひっ……!!?」
銃を突きつけられ、脅される。
同時に辺りに漂う冷気が濃くなり、範囲も大きく広がる。
どうしたら良いのかわからない、
頭の中が真っ白で上手く回らず、ただいつ撃たれるかわからない無数の銃に怯えることしか出来なかった。