第4章 〜一味との時間 2日目〜
じりじりと此方に近づいて来る。
後ろに少しずつ下がると、背中がトンッとドアに触れる。
ドアノブを握り捻って押す。が、
エ「んっ!?あれ!!?」
いくらドアを押しても開かない。
試しに引いてみたが結果は同じだった。
エ「何でドアに鍵が…まさか、あの時の海兵が……!?」
ドアノブを必死に回すもドアはびくともしない。
そうこうしている内に中将はすぐそばに来ていた。
向きを変えて中将と向かい合う。
エ「来ないでっ!!」
瞬間、辺りの温度がガクンと下がり壁にうっすらと氷が着き始める。
中「まだ使い方に慣れてねぇんだろ?へっ滑稽だなぁ」
両肩をガシッと捕まれ持ち上げられる。
エ「はな、せ…このっ……!!」
じたばたと暴れ足を振り回し、見事中将の顔面に蹴りがめり込む。
痛みと驚きで私のことを離す。
中「テメェ、何しやがんだよ…痛ェじゃねぇかこのクソガキ!!調子に乗ってんじゃねぇぞ!!!」
彼が降り下ろした拳に反応しきれず右の頬にぶち当たる。
そのまま小さな体は軽々と吹き飛び壁に叩きつけられ、ドサリと地面に落ちる。
エ「ぁ、くっそ……ゲホッゲホッ」
中「あぶねーあぶねー、怒りに任せてそのまま殺しちまうところだったぜ」
地面に落ちたまま身動きが取れずにいる私のところまで来ると、
彼は私の髪の毛を鷲掴みにし持ち上げた。