第4章 〜一味との時間 2日目〜
中「おい、お前名前は」
エ「……」
中「じゃあ歳は幾つだ」
エ「……」
海1「中将どの、その子は何を質問しても答えてくれませんでし−」
エ「あなた達って海軍なの?」
海1「!?」
中「あぁ、そうだが。何だ、ちゃんと口きけんじゃねぇか」
中将さんが足を組み直して再び口を開く。
中「名前は」
エ「…エミリ、アルデーラ・エミリ」
中「エミリか、歳は」
エ「8歳」
中「じゃあこの船で何をしていた」
エ「……隣の海兵さんが席を外してくれたら教える」
中「………おい」
海1「はっ、失礼します」
後ろからドアの閉まる音が聞こえ、海兵の気配がなくなる。
エ「密航してたの」
中「何故だ」
エ「海賊から逃げてきたから」
中「この船に乗ってどうするつもりだったんだ」
エ「…誰も私のことを知らない何処かに行くつもりだった」
てっきりこんなガキのことだから、
父親と母親のところに帰ると言うと思っていたが予想が外れ、このガキの考えていることがよくわからなくなってきた。
中「親のとこに帰んねぇのか」
エ「絶対に帰りません、絶対に!」
中「そうか、まぁその事に関してはどうでも良い。本題は今からする話だ」
倉庫を突然凍らせた力のことだ。
中「さっきの氷、あれお前がやったんだろ。どこでその力を手に入れた」
エ「………」