第4章 〜一味との時間 2日目〜
力を欲すれば欲するほど、思考がそれ以外のことを遮断しようとする。
エ「ん………っ」
衝動的に実にかぶり付く。
エ「っ!!?」
ゴクリと飲み下してから思ったことを口にする。
エ「まっっっず!!!?」
何これ聞いてないよ、悪魔の実がこんなクッッソ不味いなんて。
そもそも何で見た目は木の実みたいなもんなのに、味は食べちゃイケナイものみたいな味なの。
意味ガワカラナイヨ……?
まぁ、もうそれはどうでも良いとして本当に能力が手に入ったのだろうか?
第一これは何の実なんだろうか?
見た目的には水とか氷のようなイメージの実である。
何か試せるものは無いかと倉庫内をくるくると徘徊する。
だが、色々試してもアタリが来ない。
なんだか少しがっかりして溜め息を吐く。
パキパキッ
エ「は?」
溜め息を吐いた瞬間、目の前の空気が音を立てながら凍結した。
さらに、目の前の空気だけでなく周りの空気も凍結し始め、倉庫内の気温がガクンと下がる。
霜が降り始めまるで冷凍庫の中にいるような状態になる。
エ「え、な、何これ…」
そこでハッと肩を揺らす。
もしかして、これが私の能力……?
倉庫内は霜が降りているほど寒いのに私には霜は降りていないし、まったく寒くもない。