• テキストサイズ

【目を背ける話】

第2章 出会い


あれ?


僕はどうやら気絶していたらしく、気付くと先程までいた駅に戻ってきていた。




横を見ると隣のベンチに座っていた人がいる。


なんだか不思議そうな顔でキョロキョロしている。


「あ、あの!あなたが助けてくれたんですか?」「あ、あの!あなたが助けてくれたんですか?」


思い切って声をかける。


きっとこの人があの時の声の主だと思ったからだ。


「いや、えっとね、僕は助けようと思ったんだけど、いつの間にかここにいて......」「いや、えっとね、僕は助けようと思ったんだけど、いつの間にかここにいて......」


つまり、助けてくれたのは他の人なのだろうか。


でも、この人もいつの間にか?


そんな事ってあるのかな。


だってそれってこの人も気絶してたって事にならないか?


その人は少し離れた場所で携帯をいじっている赤ジャージの人の方を見た。



「......シンタローはどう思う?」


「あ?ああ、俺もコノハが勝手に行くから追いかけたけど、いつの間にかここに戻ってきてたんだよ」


だるそうに答えるシンタローさん。


その視線は携帯に向いたままだった。


「そっか、エネはどう思う?」


シンタローさんの方を見たまま聞くコノハさん。


でもその方向にはシンタローさんしかいない。
/ 13ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp