第2章 出会い
「ちょ!おい!」
シンタローさんはすごく慌てた様子で周りを確認していた。
そして大きな溜め息をついてから、携帯にささっていたイヤホンを抜いた。
瞬間、携帯から明るい声が聞こえる。
「私は、その方も何か能力を持っているかと思うんですよ!!ね!ご主人!!」「私は、その方も何か能力を持っているかと思うんですよ!!ね!ご主人!!」
「それより、ご主人が外でこうやって喋らせてくれるなんて思ってませんでしたよ~!」
「まあ今は人も少ない時間帯ですしね!!ご主人やっさし~い!!」
「おい、やめろエネ」
シンタローさんが携帯の電源ボタンに手をかける。
「ふっふっふっそんな事していいんですか?ご主人の秘蔵ファイル妹さんに見せちゃいますからね!!」
「......やめろ」
先程より小さい声で反抗?するシンタローさん。
うーん、取り敢えずあの声の主がエネなのはわかったけど、エネってつまり何なんだろう。
アプリか何かかな。