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【おそ松さん】本気の恋と、6つ子と、私。

第6章 松野家にご招待!





「え、えっと…働きたいって思うのは、普通じゃないかな?」


無難な言い回しで誤魔化したつもりだったのだけど、今度は6つ子のみんながピシッと固まってしまった。


…ああ!そ、そっか、みんなニートなんだった!


「あ、ち、違うの!みんなが変ってわけじゃなくて!一般的な意見というか!ち、違う、私の個人的解釈というか!」


慌てて撤回しようとするも、時すでに遅し。く、空気が重いよ…!


「…いや、絵菜ちゃんの言う通りだよ。僕たちが世間からずれすぎなんだ…」


「チョロ松くん…そんなこと」


「ま、まぁまぁ、絵菜ちゃん。俺ら気にしてないから。確かにちょこーっと胸にガラス片が突き刺さったけど、慣れてるからへーきへーき」


おそ松くんは笑ってくれるけど…やっぱり失言だったな…。


「えーっと、そうだ!みんなでトランプしない?お喋りばっかだと飽きちゃうしさ!」


トド松くんが明るい声で提案してくれる。するとみんなも「いいね!」「さんせーいっ!」とざわつき出す。重苦しかった部屋の空気が、一瞬にして変わった。


ああ、みんな本当に優しいなぁ…。今時こんな優しい人たちそうそういないよ…。


「絵菜ちゃん、ポーカー分かる?あとブラックジャックとか」


「あ、うん、ルールくらいは…」


「よし!じゃあ夕飯までカードゲーム大会だな!」


優しすぎて、なんだか涙が出そう…。


…その時、唐突に過去の思い出がフラッシュバックした。









『…本気で愛されてると思った?残念、それさ…お前の思い込みだよ』









「…!!」


やだ…なんで今思い出すの。


嫌なことは忘れるって決めたじゃない。


それとも…私が少しでも幸せを感じたら、そうやって一生出てくるつもりなの?


もう、終わったはずなのに…


「……どうしたの?」


我に返る。一松くんが目の前にいた。


「トランプ、二階でやるんだけど…」


「あ、う、うん!行こっか!」


いけないいけない…さっきのチョロ松くんみたいに心配されたらまた気まずくなっちゃう。いつも通り、いつも通り!


「……」


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