第2章 出会い
…そんな彼らは、実は6つ子。
声や着ている服の色、性格は違っているが、その顔立ちは他人にはなかなか見分けられないほど似ていて、瓜2つどころか瓜6つである。
近所に住んでいる彼らは、よくこのおでん屋台に足を運んでおり、もうすっかり常連になっていた。
ちなみに屋台の主であるチビ太と呼ばれる青年とは、昔なじみであるとかないとか。
「いつもこうして来てくれんのはありがてぇんだがよぉ…いい加減ツケ払いやがれコンチクショー!どれだけ溜まってると思ってんだ!」
チビ太は目の前の常連客たちにそう怒鳴るが、全員意に介する様子もなく。
まるで、「いつものこと」のようにさらりとスルーしている。