第6章 松野家にご招待!
「お待たせ〜」
あの後、私は台所を借りて自分とみんなの分の紅茶とコーヒーを淹れてあげた。
「えっと、コーヒーはおそ松くんとカラ松くんとチョロ松くんだったよね。はい、どうぞ」
「さんきゅー、絵菜ちゃん!」
「すまない…」
「ありがとう」
「後の3人は紅茶だよね。はい」
「……ん」
「ありがとー絵菜!」
「絵菜ちゃん、ありがとう♪」
「どういたしまして」
なんだか私がみんなをもてなしてるみたいになっちゃったけど、これはこれで面白いからいっか。
と、忘れるところだった。
私は鞄と一緒に持ってきていた紙袋の中から箱を取り出して、テーブルの上に置く。
「これ、一緒に食べない?口に合うといいんだけど」
箱の蓋を開け、みんなが中を覗き込む。
瞬間、わっと歓声が上がった。
「クッキーだーっ!」
「すげぇうまそー!」
「え、ひょっとして君の手作り?」
「うん、そうだよ」
「さすがだな。お菓子作りまでできるとは」
「僕たち甘いもの好きだから嬉しいよ!ねぇ、一松」
「うん」
よかった、喜んでくれたみたい!咄嗟の判断で作ったお手軽クッキーなんだけど、見ただけでこんなに喜んでくれるなら、私も作った甲斐があったな。
「じゃあみんなで食べよう!いただきまーす」
「「「「「「いただきまーすっ!」」」」」」