第6章 松野家にご招待!
十四松兄さんと居間に行くと、他の兄さんたちが全員テーブルに集合していた。
「お、来たかトド松。ほら、こっちこっち」
おそ松兄さんに手招きされ、隣に座る。十四松兄さんも座ったところで、おそ松兄さんが大きな声で号令をかけた。
「よぉーしっ!まずは点呼を取る!…あ、最初は俺か。1!」
「2!」
「3!」
「4」
「5ー!」
「…ろ、6?」
「全員いるようだな!ではこれより〜…松野ブラザーズ緊急招集特別会議を始める!!」
…え、ええぇぇぇ!?なにその会議!てか唐突に始まりすぎィ!!
状況が飲み込めていないの僕だけなの?なんでみんなそんなに真剣そうなの?てかあんたら真剣になれたの?!
心の中で怒濤のツッコミをしていると、チョロ松兄さんが手を挙げた。
「あ、でもちょっと待って。会議の前に確認しておかなきゃいけないでしょ」
それを聞いたカラ松兄さんが僕を見る。
「そうだったな。トド松、彼女はもう誘ったのか?」
ぎくっ!
ほらやっぱり!どうせそんなことだろうと思ったよ!
「あー…うん、ついさっきね。彼女、来てくれるって」
下手に嘘を吐いてもすぐバレるのは目に見えてるから、仕方なく事実を口にする。…はぁ、計画失敗。
「よくやったトド松!…って、あり?なんでしょげてんの?」
項垂れる僕の肩に腕を回すおそ松兄さんが首を傾げる。…いや、思いっきりにやけてますけど。すごい悪い笑み浮かべてますけど。絶対分かっててやってるよこの人!
「……どうせ、俺たちに内緒であいつを迎えに行こうとしてたんでしょ」
「そうなのー?トド松」
一松兄さんに圧をかけられ、十四松兄さんに笑顔(ただし目が笑ってない)で念押しされ、ついに僕は降参した。