第26章 6つ子と、私。【ノーマルEND】
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ホワイトボードにマジックででかでかと書かれた、¨第3回松野ブラザーズ緊急招集特別会議¨の文字。
その側に円を作るように座る6つ子。
「…おいトド松、彼女からの返事まだ?」
「ううん、来てない…おかしいよ、いつもはすぐ来るし、仕事があっても休憩時間には必ず返信してくれるのに。電話も繋がらないなんて…」
「…やはり、一度彼女の家に行ってみるしかないだろう。もしかしたらもう出発しているかもしれないが」
「じゃあ僕走って彼女んちに行ってくるね!」
十四松が立ち上がり、猛スピードで家を出ていく。
「……情報が足りないよね。一時帰省なのか、それとも本気で実家に帰るつもりなのか…」
「でも、仮に一時帰省なんだとしたら、わざわざ『元気でね』なんて書くかな…?」
「…だよね」
「「「「「………」」」」」
「…十四松まだかな」
「いや、いくらあいつでも今さっき出ていったばかりだし、せいぜいあと10分は
「ただいまーーーッ!!」
バターンッ!
「「「「「!?(早ッ!)」」」」」
「あんね、あんね!何回もピンポン押したけど、絵菜、家にいなかった!」
「「「「「!!?」」」」」
「どーする?きっと彼女、もう出発しちゃったよ!」
「ッ…みんな集合!」
おそ松の号令に、散らばり気味だった全員が再度中央に集結し、がっちりと円陣を組む。
「いいか?俺たちは今から全力で駅に向かう!なんとなく勘だけど、彼女は飛行機ではなく電車派に違いない!っつーかこういう場合は電車だと相場が決まっている!間に合うかもうまく見つけられるかも分かんねぇけど、俺たち松野家の6つ子が一致団結すれば不可能も可能にできる!そうだろ、みんな!」
「「「「「おう!」」」」」
「行くぞ!なんとしても絵菜を見つけて、詳しい事情を聞き出すんだ!」