第25章 幸せに咲く花【トド松END】
恋をしていると自覚したのは、いつだっただろう。彼とのデートを終えて、仕事が始まって会わなくなって…
一人の時、いつも思い出すのはトド松くんのことばかり。…だからだったかもしれない。ああ、自分は彼に恋をしているんだって…誰かを愛しいと思うことができるようになったんだって、気付いたんだ。
…トド松くん、会いたいよ。
会って、この気持ちを伝えたい。
彼宛てにメッセージを送ってみようかな?それとも電話?
ううん、もし直接スルーされたりでもしたら、きっと立ち直れないかも…私、メンタル弱いし…
いっそ松野家に突撃してみるとか?でも必ずトド松くんがいるとは限らないもんね…それこそいたとしても無視されたら…
せめて、理由が分かればいいのに。私が過去のやり取りで無意識のうちに彼を傷付けるような真似をしていたんだとしたら、きちんと謝って仲直りしたい。好きだから、ではなくまず友人として、このままなのは絶対に嫌だ。
どうすればいいんだろう…どうすれば、この状況を打開できるの?
空に垂れ込める雨雲のように、私の心はどんよりと曇っていた…