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【おそ松さん】本気の恋と、6つ子と、私。

第24章 宝物は君だけ【十四松END】





「…じゅ、十四松く


「絵菜!!」


「きゃあっ!?」


立ち上がって彼に近寄った私を、十四松くんは思い切り抱き締めてくる。


「ごめん、ごめんなさい!君を一人にしちゃった…僕のせいで…!」


「…十四松くん…」


「僕、絵菜が知らない人たちに囲まれてるのが見えて…とにかく助けなくちゃって、買ってきたジュースを投げちゃったんだ…何も言われてない?ひどいことされてない…?!」


涙混じりで、苦しそうな声…私は彼が少しでも安心できるように、ぎゅうっと抱き締め返す。


「うん…大丈夫、大丈夫だよ十四松くん。助けてくれて、ありがとう」


「絵菜…」


「本当に…ありがとう」


彼の胸に、顔を埋める。どうしよう、私まで泣きそうだ。


私…もしかしたら無意識に、彼が来てくれるのを待っていたのかもしれない。


彼に…助けてもらいたかったのかもしれない。


だとしたら、あの夢に出てきた彼は、もしかして…


「…ねぇ、お昼ご飯食べよう?僕お腹空いちゃった」


優しく髪を撫でられる。賛成したいのに、離れがたい。


私…十四松くんのこと…


「さ、さっきね、おいしそうなハンバーガーが売ってる店があったんだ!そこにしない?」


「…うん。私もお腹空いちゃった!そのお店、案内してくれる?」


彼にバレないように涙を拭いて、精一杯笑ってみせる。十四松くんも太陽のような笑顔で嬉しそうに頷いてくれた。


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