第23章 未来の選択【一松END】
翌日。残業があったところを無理を言って早めに上がらせてもらい、自宅で動きやすい服装に着替えてから、ルルを探すため再度街に出た。
一松くんからは連絡が来ていない。ということはまだ見つかっていないのだろう。
猫探しをしてる間は、私といつでも連絡が取れるようにトド松くんのスマホを借りるって言ってたし…一応MINEでメッセージを送っておこう。
ルル、絶対探し出すから…どうか無事でいて!
だ、だめだ、どこにもいないよ…!
私なりに、ルルが行きそうな場所を巡ってみたけど、そもそも外に出したことがないから行きそうな場所も何もない。
「!MINEだ!」
ポケットから音がしてスマホを取り出す。一松くんからのメッセージだった。
『今どこ?情報交換するために、一旦公園に集合しない?』
合流しようってことか。そうだよね、探してる場所が被ってるかもしれないし。
『うん、分かった。10分くらいで行くね!』
スマホをポケットにしまい、私は再び駆け出す。今は1分1秒でも時間が惜しかった。