第22章 恋い焦がれたその先に【チョロ松END】
「あの…チョロ松くんっ!私、チョロ松くんのことが好きなの!」
ぎゅっと目を瞑る。…言ってしまった。しかもかなりの大声で。
「…ぇ…」
目を開くと、案の定、チョロ松くんは目を点にして固まってしまっている。
めげるな、私!さ、最後まで伝えなくちゃ…!
「だ、だから…あの…お、お礼がしたかったのもあるけど…チョロ松くんに、会いたかっただけっていうか…その…」
「……」
沈黙に耐えられそうにない。私、きっと今、酷い顔してる…熱くてどうにかなってしまいそうだ。
チョロ松くんは…
「…!」
チョロ松くんも、真っ赤だった。
「ごっ…ごごご、ごめん絵菜ちゃん!ちょ、ちょっと僕今混乱してて…す、すすす、好きって、えぇぇッ!?」
「あっ、こ、こちらこそごめんなさい!いきなりで驚いたよね、混乱だってするよね!め、迷惑だったら聞き流してくれていいの!本当にごめんなさい!!」
思いっきり頭を下げる。あああ、恥ずかしくて穴があったら入りたい。どうして私っていつもこう…!
「……か、顔を上げて、絵菜ちゃん」
チョロ松くんの心配そうな声に、私は上半身を起こす。
「頼むから、謝らないでよ。…迷惑なんかじゃない」
「あ…」
「僕も、絵菜ちゃんのこと…一人の女性として、好きだよ」
体を引き寄せ、チョロ松くんは私を抱き締める。一瞬だけ、クッキーの甘い香りがした。
「確かにびっくりしたし、失礼な態度だったかもしれないけど…僕、女の子に告白されたのなんて、生まれて初めてだったからさ。それに、好意を寄せていた君からだなんて…身構えてすらなかったんだ」
「え…好意って…」