第20章 繋がる想いは永遠に【おそ松END】
「…泣き止んだな。声出せる?」
「……お、おそ松、くん…」
若干掠れていたけれど、なんとか声を発して彼の名を呼ぶ。そんな私を見て、彼は優しく微笑んだ。
「おう、なんだ?」
「…好き…」
「……聞こえない」
「私…私も、おそ松くんのことが好き…大好き…!」
精一杯の声で、自分の想いを全てさらけ出す。彼に伝わるよう、願いを込めて。
瞬間、おそ松くんは再度私を抱き締めた。
あったかい…
「おそ松く…
「呼び捨てにして」
「…え…?」
「¨おそ松¨って。呼び捨てがいい…」
甘えるように囁かれて、私は恥ずかしさを押し殺し、彼の耳元に唇を寄せる。
「…おそ松…愛してる」
囁き返すと、きゅっと私を抱き締める腕に力が篭った。
お互いに少しだけ体を離し、見つめ合う。…月明かりに照らされた彼の顔は、今までに見たことがないほど大人びていて。
「俺も、愛してる…絵菜」
彼の言葉を合図に、私たちはどちらからともなく瞳を閉じて、唇を重ね合わせた…―