第20章 繋がる想いは永遠に【おそ松END】
「どうした?彼氏いないの?」
「!」
ど、どうしよう…ここで正直にいないって言っちゃったら、榊さん絶対もっとアプローチしてくるよね…それなら…
「い、います!」
「え?」
「か、彼氏…い、います…」
勢いづけて言ったはいいものの、後半は尻すぼみ気味になってしまった。これじゃ、嘘だってすぐバレちゃう…!
しかし、榊さんは顎に手を当てて少し考えた後、
「そうか、残念だな」
と、わりとあっさり折れてくれた。
し、信じてくれたんだ…よかった。
ほっと安堵するのも束の間、
「じゃあ今度、その彼氏っての俺に紹介してよ」
思わず耳を疑う発言が、彼の口から飛び出した。
「しょ、紹介!?な、なんでですか、信じてくれないんですか!」
「いや、純粋な興味だよ。可愛い教え子が一体どんな奴と付き合ってんのかなって興味。…それとも、そんなに食ってかかってくるってことは、俺を諦めさせるための嘘なのか?」
「う…!」
だめ、ここでバレたら絶対めんどくさいことになる!私はもう他人に流されないって決めたんだ!
「っ分かりました。彼氏を連れてくればいいんですね?ただ今すぐは無理なので、せめて明日以降にしてもらえませんか?」
「それはもちろん、もう夕方だしな。明日は俺多分残業で遅くなるだろうし…あさってはどうだ?時間と場所はまた追って連絡するよ」
「はい。では私はこれで。お先に失礼します」
「ああ」