第2章 出会い
「…ふぇ?」
6人のうち、黄色いパーカーを着た1人が、私に声をかけてきた。
「お腹空いてるの?僕の大根食べる?」
そう言って、笑顔の彼は私に皿に乗った大根を差し出してきた。
「…!!」
瞬間、ピシャアァァッ!と、全身を雷で貫かれたような衝撃を受ける。
て、天使…!なにこの子、天使だ…!!
「あ、ありがとう…でも、本当にいいの?」
一応確認してみる。すると天使は、
「うん!僕いっぱい食べたから!それに女の子がお腹空かせてるの、ほっとけないからね!」
と、屈託のない満面の笑みで返してきた。
ズガアァァンッ!!!
先ほどよりも強い衝撃が私を襲う。
ああ、天使…天使ってほんとにいたんだ…。
感激のあまり涙が…は、さすがに出ないけど、とにかくせっかくいただいた大根。この天使の恩に報いるためにも、まずはありがたく食さねば!
「本当にありがとう!それじゃあいただきまー…