第2章 出会い
【絵菜side】
「…ぅ、あ、あの、これはその、えっと…」
ああああ、何やってんの私!いやこればかりは自然現象だから自分の意思じゃどうにもならないんだけれども!
だからってあのタイミングで鳴りますか?!ああああ、こっ恥ずかしい!
目の前のそっくりさんたちに対する動揺もさることながら、今私の頭の中はひたすら恥ずかしい気持ちでいっぱいだった。
ど、どうなってるのこれ?この人たちって兄弟?いやそれよりもほんと恥ずかしい…ん?兄弟にしては年の差が感じられないし、似すぎてないか?いやそれよりもほんと恥ずかしい…
これの繰り返しである。黒歴史が増えたといっても過言ではなかった。
「えー、と……」
何か話そうとするも、うまく言葉が出ない。未だに現状把握ができていないのだ。
「……」
6つの視線を集中的に浴びながら、私は黙りこんでしまう。
穴があったら入りたいよぅ…
と、半分泣きそうになっていると、
「ねぇ」